妊娠計画に役立ちそうなホルモンがあったので、紹介したいと思います。
今回は不妊治療の検査でも使われる、卵巣の在庫状態を調べるためのホルモンです。
通常は、専門のクリニックで不妊治療を始めないと測ることができないのですが、不妊治療をせずに簡単に測る方法があったので、それも一緒にご紹介します。
また、すぐに妊活は考えていない場合でも、現状を知っておくことで今後の妊活や仕事とのバランスを考える上での参考になるとおもうので、ぜひ活用してほしいです。
卵子の在庫がわかる 抗ミュラー管ホルモン (AMH)
近年、卵巣の潜在的な予備能力(=卵子の在庫)を知るための指標として不妊治療の場で注目されています。
どのタイミングでも採血をして調べることができますが、ピルを服用している場合は、卵胞発育が抑えられているので数値が低く出てしまうため、1か月以上服用をやめてからの検査が必要です。
AMHは、卵巣のなかで育ってくる卵胞から分泌されるホルモンで、その数値から卵子の数を反映できると考えられています。
下のグラフのように、年齢が上がるとともに卵子の在庫は減っていくため、AMHの値は下がっていきます。

卵巣年齢に応じてステップアップを早くする
AMHの結果は、現在の年齢の平均値に比べて、低いのか高いのかをみて判断していきます。
決して低いからといって妊娠できないというわけではなく、卵子が少ないため妊活ができる期間が限られているということを意味します。そのため、確実に妊娠できるように通常よりも治療のペースを早くする、といった選択肢が取ることができます。
具体的には、セルフシリンジ法は一般的には5-6回以上するところを2-3回でステップアップして、人工授精(AID)に進んだり、思い切ってより高い妊娠率が期待できる体外受精を始める、などです。
また、逆に高すぎる場合は、排卵がしにくい多嚢胞性卵巣症候群の可能性が高いため、うまく排卵ができるように排卵誘発剤による治療をおこなえば、セルフシリンジ法や人工授精でも妊娠を目指すことが出来ます。
不妊治療を始めずにAMHを測る方法
今すぐに妊活を考えているわけではないけど、今後のために知っておきたい。という方は、次の2つの方法があります。
方法① クリニックでブライダルチェックを受ける
ブライダルチェックは、病院によってはプレマタニティテスト、プレチェックなどとも呼ばれていたりしますが、不妊治療はせずに、妊娠できる・しやすい状態かどうかをしらべる一通りの検査のことです。
多くの病院では、この検査セットの中にAMHの項目が入っており、また、他の項目でも他の不妊の原因となるような婦人科系の疾患などが見つかる場合があります。原因が見つかった場合はそれを先に治療して、妊活の準備をしておけます。
費用は2-4万円ほどかかってしまいますが、一度不妊治療専門のクリニックなどで受けておけば、将来的に効率的な妊活が出来ます。
方法② セルフ検査キットを使う
自宅で採取した血液を検査機関に送って、AMHのセルフチェックができるサービスがあります。
F check 卵巣年齢チェックキット
検査代は税別19980円と決して安くはありませんが、自宅で気軽にできるので忙しい方や、産婦人科の受診に抵抗がある方におすすめです。
まとめ
AMHの数値が表すのはあくまでも卵子の在庫の目安であり、その卵の質、つまり、順調に育つかどうかは年齢が最も強い影響を与えると言われています。
妊活をするうえで、いつからいつまでどのような妊活をするのか、といった計画をカップルで共有しておくと、先の見えづらい不安な時期を二人で乗り越えやすくなったり、妊活中のモチベーション維持に有効だと思いました。
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